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熊本、鳥取…次の大地震に向けた「命」の対策を!
5036人の命はどのように奪われたのか‼︎

大反響のあった「NHKスペシャル」待望の書籍化。『震度7 何が生死を分けたのか〜埋もれたデータ21年目の真実〜』が10月26日に全国書店で発売されました。

「3つの時間帯」とその「意外な」事実

 取材班は、分単位で5036人の「震災死」を可視化したことで、意外な事実を発見。死の原因と防ぐための対策が「異なる死」であるため「3つの時間帯」で分けて検証したのです。

①地震発生直後:1時間以内死者3842人中2116人(61%)「謎の死因」

②地震発生1時間後以降:85人の命を奪った「謎の火災」 

③地震発生5時間後以降:助けを待つ477人が全員死亡した「謎の渋滞」

 この3つの時間帯に起きた「3つの謎」を検証、解明することが「大切な人の命を守るため」の対策となるのです。では、この3つの謎とは何か。

 ぜひ、本書を通じて、読み進めていただきたいと思います。

本書カバー(表/裏)

 本当に、具体的に、一人ひとりの命が奪われていく過程を通じて「生死の分岐点」がどこにあるのか私たちは知ることができるのです。

 答えはすでにあり、対策もできる、なのに、なぜ!

 NHKスペシャル「震度7」取材チームの調査報道の過程でつねに突きつけられた葛藤。この問題に対しチーム全員が取材を進めていく上である思いに結実していきます。

「救えたはずの命はあった!」という思いです。

 私たちは、21年前の阪神・淡路大震災の犠牲者の「命を守るためのメッセージ」を今、大切に受け止める時期に来ていることは間違いありません。日本列島のどこかで大きな地震が頻繁に起こっているからです。来たるべき首都直下地震のための備えを万全にする必要に私たちは迫られています。

【NHKスペシャル「震度7」取材チームとは】
NHK大阪・神戸放送局で制作されたNHKスペシャル「震度7 何が生死を分けたのか〜埋もれたデータ21年目の真実〜」の取材チームである。阪神・淡路大震災から21年目の2016年1月17日にNHK総合テレビで放送。番組放送後、多くの反響を呼んだ。同番組は第42回放送文化基金賞奨励賞を受賞。本書は、この番組の書籍化である。書籍のために番組でできなかった内容や追加取材を行った。熊本、鳥取と震度7や6弱と大地震が続く本年、来るべき「首都直下地震」に向けた対策を見据えた内容となっている。書籍での著者名表記は、「NHKスペシャル取材班」である。このベストタイムス上では、NHKスペシャル「震度7」取材チームとして範囲を限定し、表記した。
 

 

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震度7 何が生死を分けたのか
  • NHKスペシャル取材班
  • 2016.10.26